エヴァQ、ゲンドウがシンジに対してあそこまで事務的な態度をとるのはナゼ?

 

エヴァンゲリヲン新劇場版:Qより

 

シンジは綾波を見て
「やっぱり助けてたじゃないか、ミサトさんのウソつき」とつぶやき、綾波とともにヴィレを後にするが、ネルフを見て驚く。

 

自分が知っていたネルフとはまるで違い、その惨状が14年経っているということを物語っているように感じてしまう。

 

そんな思いもつかの間、ゲンドウのもとへ案内される。

 

ゲンドウはなぜシンジにあそこまでの態度をとれるのか

 

シンジ
「エヴァ」

ゲンドウ
「そうだ」

シンジ
「父さん?」

ゲンドウ
「エヴァンゲリオン第13号機 お前とそのパイロットの機体だ」

ピアノを弾いていたカヲルだと気づく
シンジ
「さっきのピアノの」

ゲンドウ
「時が来たらその少年とエヴァに乗れ 話は終わりだ」

シンジ
「あ、ちょっと待ってよ 父さん!
まだ聞きたい事とか 話したいことがいっぱいあるんだ 父さん!!」

 

父親にはそれ以上相手にされず、レイを探してコンタクトをとるも何か今までのレイとは違う。

 

ミサトとゲンドウが戦っている理由もわからず、父親が何をする気かもわからない。レイとはまともなコミュニケーションもとれず
「命令を待っているだけ」と言われてしまう。

 

わからないから、みんなはどうしちゃったんだろうと思うしかない。

 

そしてなによりも14年ぶりにあった息子に対して、ゲンドウの態度はあまりにもそっけない。息子に対してというより、相手に有無を言わせないブラック企業の上司のようだ。

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碇ゲンドウの人類補完計画に対する執着は何なのか?

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qのセリフ

ゲンドウ
「ゼーレのシナリオを我々で書き換える。あらゆる存在はそのための道具に過ぎん」

冬月
「碇は自分の願いをかなえるために あらゆる犠牲を払っている。自分の魂もだ」

カヲル
「さすがリリンの王 シンジ君の父上だ」

 

ゲンドウはヒトをも道具と思っているということか?

ヒトを道具と思っているなら、なぜユイにこれほどまでに執着するのか?

ユイも人類補完計画遂行のための道具でしかないのか?

願いをかなえるために犠牲を払うのは分からなくはないが、自分の魂も犠牲にしているとはどういうことか?

そしてカヲルが言う「リリンの王」とはどういうことか?

 

ゲンドウの冷静さ、その言動や表情からは感情さえもないように見えるその奥に何かを、隠しているのか?


目的に対するコミットメントの強さはどこからくるのか?
「Q」のゲンドウは今まで以上にバージョンアップしているように見えるのは気のせいか?


疑問がフツフツとわいてきてしまった。

 

「ユイは自分にとっての光だった」
というのも、ゲンドウはユイを好きだんだと

 

見ている側が勝手にそう思いたいだけで、ユイさえもゲンドウの目的達成のための道具なのではないか?と思えてくる。

 

堕天使ルシファー復活の書

 

ひょっとして、ゲンドウはルシファーなのか?

 

ゲンドウはゼーレとの会話で
「宿願たる人類補完計画と 諦観された神殺しは 私が行います」と言っている。

 

神殺しをする覚悟があるって尋常じゃないと思うし、それができると思っていることもイッテル感マックス。なんかこの感じルシファーのイメージにひったりはまりすぎだ。

 

「ルシファー」とはは「光をもたらす者」という意味。ラテン語で「明けの明星」天使の九階級で最上級とされている天使の長であり、12枚の羽根を持っていたとされる。

 

ルシファーについては、神と対立し、天界大戦争に敗れ天を追放されて神の敵対者となった説や、創造主である神に対して謀反を起こし、自ら堕天使となった説。


ルシファーは悪魔説、いや悪魔ではない説、またキリスト教徒ユダヤ教でも解釈が違い、諸説ありすぎて何が本当だかわからない。

 

元々は神話からきている話だから当然かもしれないが「神話」自体「神の話」なわけでもう「オカルト」になってしまう。
(オカルトとは、超自然の現象、神秘的現象、目に見えないこと、隠れて見えないことを意味する)

 

ただ天界でも天使の長であったことから、堕天使になっても一番上に立つ者であるとされる。

 

ルシファー=悪魔という解釈をするなら「悪魔の王」=「リリンの王」となる。

 

天界大戦争で神と戦ったならば、神殺しをもしようとするのもうなづける。元々神になりたかったのか、ただの傲慢なのかわからないが、もしそれだけ傲慢だったのなら、なぜ天使の九階級で最上級とされている天使の長が出来ていたのか疑問が残る。

 

また自らの意思で堕天使になったのだとしたら、その真意はわからない。最上級の天使の長以外の体験がしたかったのか?どうせ体験するなら真逆の「悪魔の王」になろうとしたのか?

 

もし、自分にとって未知の体験を求めて自ら堕天使になったのら、それはそれで凄すぎる。

 

ゲンドウがルシファー的立ち位置だとしたら、さすが「リリンの王」となる。


周りのヒトに対する影響が絶大過ぎる感は否めない。ゲンドウの計画により、どれだけのヒトがしんどいであろう体験をすることになる。この世界のカオスだ。

 

もともとゲンドウはルシファーのイメージだったのか、物語が進んでいくうちに、ルシファーのイメージと重なってしまったのか、制作側の意図は分からないが、さすがエヴァンゲリヲンン、見る角度を変えれば様々な捉え方ができる。

 

失われた堕天使「ルシファー」の謎 (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)