ゲンドウとゼーレの攻防

 

エヴァンゲリオン TVシリーズ

第壱拾四話「ゼーレ、魂の座」より

EPISODE14:WEAVING A STORY

 

英語タイトルが「EPISODE14:WEAVING A STORY」
日本語では「織りなす物語」という意味合いになる。

第壱拾四話前半は 今までのダイジェストのような内容となっている。

 

 

表情からは読み取れないゲンドウの発言

 

この時点で ゼーレは人であり、ゲンドウとは対面でのセッションを行っている。この時のゼーレ委員は キールを含め5人。

委員
「いかんな、これは」

委員
「早すぎる」

委員
「左様。使徒がNERV本部に侵入するとは、予定外だよ」

委員
「ましてセントラルドグマへの侵入を許すとはな」

委員
「もし接触が起これば、すべての計画が水泡と化したところだ」

ゲンドウ
「委員会への報告は誤報、使徒侵入の事実はありません」

委員
「では碇、第11使徒侵入の事実はない、と言うのだな」

ゲンドウ
「はい」

委員
「気をつけてしゃべり給え、碇君。この席での偽証は死に値するよ」

ゲンドウ
「MAGIのレコーダーを調べてくださっても結構です。その事実は記録されておりません」

委員
「笑わせるな。事実の隠蔽は、君の十八番ではないか!」

ゲンドウ
「タイムスケジュールは、死海文書の記述通りに進んでおります」

キール
「まあいい。今回の君の罪と責任は言及しない。だが、君が新たなシナリオを作る必要はない」

ゲンドウ
「分かっております。すべてはSEELEのシナリオ通りに」

 

ゲンドウはあくまでも 第11使徒「イロウル」の件に関して隠蔽する。


「使徒がNERV本部に侵入するとは、予定外だよ」という委員の言葉から この件に関しては 予言書である「死海文書」には記述がないと思われる。

 

ゼーレ委員が少し感情的になり 人間ぽく感じる所は面白いが それにしても このゼーレ委員とのセッションでゲンドウの表情が全く読めない。


心理的な側面から見れば、普通ウソをつくときは 目を見れば黒目が揺れるが、ゲンドウに関してはサングラスをしているので 目の動きは全く分からない。

 

まして 口元でも腕を組んでいるため、口元の表情も分からない。キャラクターと言ってしまえばそれまでだが、あえて表情を見せないことで 余計に冷徹感が増すのは否めない。

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ちなみに「ゼーレ、魂の座」

SEELE(ゼーレ) →ドイツ語で 魂。霊魂。精神。

座とは
座という呼び名の由来については、いろいろな説があるが、主として「公的な場所や市場内における特定の座席という意味に由来する」とする説と、「同業者による集会の場という意味に由来する」とする説の2説がある。

 

ゼーレが魂の座というなら、特定の座席に座り集会する場所と言うことになりそうだが、そのメンバーの由来と選定方法はナゾのままだ。

 

そしてゼーレは ゲンドウの「イロウル」侵入の隠蔽がわかっていても 人類補完計画を遂行するためには ゲンドウを使うしか他に手がないだろうことも伺える。

 

お互いにわかっているのに 表面上は争うことなくしれ~っと話が進んでいく。これも大人同士の対応ということなんだろう。

 



 

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